輸送の安全に関する情報
安全に対する取り組みについて
当社は以下の内容で取り組みを推進し、安全安定輸送の確保を図っています。
1.輸送の安全確保に関する基本的な方針
- 社長は、輸送の安全の確保が事業経営の根幹であることを深く認識し、社内において輸送 の安全の確保に主導的な役割を果たします。現場における安全に関する声に真摯に耳を傾けるなど現場の状況を十分に踏まえつつ、社員に対し輸送の安全の確保が最も重要であるという意識を徹底させます。
輸送の安全に関する計画の策定、実行、チェック、改善(Plan Do Check Act)を確実に行い、安全対策を不断に見直し、全社員が一丸となって業務を遂行することにより、絶えず 輸送の安全性の向上に努めます。
また、輸送の安全に関する情報については、積極的に公表します。 -
- 1. 安全は、輸送業務の最大の使命である。
- 2. 安全の確保は、規程の遵守及び執務の厳正から始まり、不断の修練によって築きあげられる。
- 3. 確認の励行と連絡の徹底は、安全の確保に最も大切である。
- 4. 安全の確保のためには、職責をこえて一致協力しなければならない。
- 5. 疑わしいときは、手落ちなく考えて、最も安全と認められるみちを採らなければならない。
- (1) 令和6年度達成状況
年度初に設定した運転事故抑止目標(当社規定による)7件以下は達成しましたが乗務員の責任に帰する重大自動車事故の発生が1件ありました。
なお、輸送の安全確保命令、業務改善命令、その他行政処分は受けておりません。 -
(2) 令和7年度目標
乗務員の責任に帰する
重大自動車事故0件
運転事故抑止目標(当社規定による)7件以下
- 令和6年度実績
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- ・ 第2条第1から10号に該当するもの(死傷事故等)1件
- ・ 第2条第11から14号に該当するもの(車両故障等)71件
- ・ 第2条第15号に該当するもの(その他)0件
- (1)令和6年度に輸送の安全のために講じた措置
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- ・過去の重大事故を風化させない取り組みを継続するとともに、二次的事故防止を目的とした「正しく報告する文化」の浸透に努め安全最優先の風土を醸成しました。
- ・安全マネジメント体制の充実を図るため貸切バス安全評価認定制度を継続取得するほか乗務員台帳のシステム化に着手しました。
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- ・ ヒヤリ・ハット報告の取り組みについては、報告書及び映像報告をあわせて607件が提出されました。特に危険なヒヤリ・ハット映像についてはタイムリーに情報を配信し、概要の共有を図りました。また、営業所安全推進会議や各種研修等でヒヤリ・ハット映像を活用し事故を未然に防止するための指導・教育を実施しました。
- ・ 法令遵守の取り組みや他社事例、事故・事象発生時のドライブレコーダー映像を配信し、同種事故・事象を防止するために情報を共有しました。
- ・ 車両火災発生時や交通事故発生時におけるエンジン火災を想定した自動消火装置の仕組みや非常扉の取り扱い等について札幌西消防署と合同講習会を実施しました。
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「ヒヤリ・ハット映像情報」
「札幌西消防署との合同講習会」 - ・ 訓練車を使用した体験型研修・ドライブレコーダー映像活用によるKYT訓練を各種社員研修等で実施し、安全意識の向上を図りました。
- ・ 乗務員研修は、専任の指導員が乗務員の走行データをチェックし、運転操作の指導やアドバイスを行います。また乗務員の目の動きを映像化出来るアイマークレコーダーを装着し、運転中における注意配分の状況など安全確認について指導しました。
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「アイマークレコーダー」
「訓練車内部」
「社員周知動画」
「安全推進会議」
「乗務員台帳システム」 -
- ・ 輸送の安全に関する具体的目標について、乗務員の責任に帰する重大事故0件、運転事故抑止目標を設定し輸送の安全確保を図りました。
- ・ 交差点通過時の見落としや発見遅れによる重大事故の防止を図るため、交差点右左折時 における安全確認実践状況の確認を行いました。また、過去に発生した交差点右左折時の事故映像を使用した交差点重大事故防止教育動画を作成し、安全確認の重要性について指導を強化しました。
- ・ 交差点右左折時の一旦停止・最徐行による安全確認の取り組みについて、バス車体後部に啓発ステッカーを掲示し、他車ドライバーや自転車・利用客、地域の方々に取り組みの実施に対して呼びかけを行っております。
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「交差点安全確認」
「交差点重大事故防止教育動画」
「ステッカー掲示」 - ・ 1月に社長と社員が輸送の安全を確保するための取り組みや事故・事象発生時の速やかな報告及び事故防止の取り組み状況について意見交換会を開催しました。
- ・ 毎月本社安全推進会議を開催し、事故・事象について検証を行い事故防止対策や更なる輸送の安全確保の取り組みを検討しました。
- ・ 5月~6月に車内事故撲滅キャンペーンの取り組みを実施したほか、7月、9月、11月、3月に「車内事故防止の日」を設定し、作成した車内事故防止動画の配信や点呼時に安全唱和を行うなど、車内事故防止への意識高揚を図るとともに、主要バスターミナル等でお客様に車内事故防止へのご協力を呼びかける横断幕を掲げた啓発活動を実施しました。
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「社長と社員の意見交換会」
「本社安全推進会議」
「車内事故防止の啓発」・「から(KARA)運転」の取り組み
「から(KARA)運転」とは複数のことをひとつひとつ丁寧に行い一つの行動を確実に実施する取り組みです。未然に事故を防止することを目的に「から(KARA)運転」の取り組みを実施しました。
「から(KARA)運転啓発ポスター」 - ・ 健康状態の把握
運転中の健康起因による事故を未然に防止するため、法令で定められた健康診断に加えて睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査を全乗務員に実施しているほか、68歳以上の乗務員を対象とした、脳ドック受診を行っております。また、産業医による職場巡視を実施し健康管理面談を行い、健康診断の結果をもとに異常所見が見られた場合には、産業医と連携し、専門的な知見に基づき乗務の可否を判断しています。
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- 〇車内注意表示装置の搭載・注意喚起ステッカーの貼り付け
- お客様へ注意喚起のため、車内注意表示装置や路線バス全車両車内通路床に転倒防止ステッ カーを貼り付けし、お客様に注意喚起を促しています。
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「車内注意表示装置」
「お客様への転倒防止及び駆け込み乗車の注意喚起ステッカー」 - 〇車外注意喚起装置を全車に搭載
- 車外注意喚起装置は、左折時及びバス停進入時、後退時など車両周辺で想定される事故を未然に防止するため、自転車や歩行者などに車両の動きを音声で伝え注意喚起を行います。
「車外注意喚起装置」- 〇サイドビューカメラの装備
- カメラを左側バックミラーステーに装着し、バックミラーだけでは確認が困難だったエリアをインスツルメントパネル左側に設置した液晶モニターに映し出します。左側方の視界が拡大し左折時の巻き込み確認やY字路での合流確認などの安全性を高めます。
「サイドビューカメラ」- 〇運行支援システム(貸切車除く)を全車に搭載
- ・ 早発防止機能は、バス停留所の通過時間に対し到着時の時刻との差を表示させ早発時には警告音で注意を促します。
- ・ 経路間違い防止機能は、あらかじめ注意分岐ポイントを登録し、その地点に差し掛かった際、音声及び画面で運行経路を表示します。
- ・ 後方バックモニターは、後方の視野に入りにくい障害物などの確認をすることが可能となっており未然に事故を防ぎます。
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「運行支援システム」
「後方モニター」 - 〇ドライバーステータスモニターの装備
- 一部の路線バス車両・都市間高速バス(全車両)・貸切車両(路線バス3両を除く)についてはドライバーステータスモニターを装備し、運転者の顔の向きやまぶたの開閉を検知し運転者に音声や通知音で警告することで危険を回避します。
「ドライバーステータスモニター」- 〇EDSS(ドライバー異常時対応システム)の装備
- 平成30年度以降に導入された都市間車両及び令和元年度以降に導入された路線車両については、EDSSを装備し、バス車内ポスターでお客様にお知らせをしております。
- 【都市間】
「運転席非常ボタン」
「都市間車両客席非常ボタン」
「作動時、赤色フラッシャー」
【路線】
「運転席非常ボタン」
「路線車両客席非常ボタン」 - 〇自動消火装置の搭載
- 自動消火装置は、検知チューブの火災感知により起動する全自動の消火システムです。消火を開始すると、ノズルから消火剤が円錐状の霧となって降り注ぎ温度を急激に下げ酸素を 強制的に外部へ排出します。消火剤の噴射時間は約70秒です。
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「当社の主な安全装置一覧」
(令和7年4月1日現在)
機能 用途区分 路線 都市間 貸切 台数 339台 24台 13台 1 車内注意表示装置 装着数
装着率122台
36%2 車外注意喚起装置
(安全君)装着数
装着率339台
100%24台
100%13台
100%3 サイドビューカメラ 装着数
装着率62台
18%3台
13%5台
39%4 運行支援システム
(早発/経路間違い防止機能)装着数
装着率339台
100%24台
100%5 ドライバー
ステータスモニター装着数
装着率20台
6%24台
100%10台
77%6 ドライバー異常時対応システム
(EDSS)装着数
装着率98台
29%6台
25%7 自動消火装置 装着数
装着率24台
100%
【自動消火装置】
「自動消火装置」
「エンジンルーム内」
「自動消火装置作動確認動画」 - (2) 令和7年度に輸送の安全のために講じる措置(計画)
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- 〇輸送安全の確保
- ・ 過去の重大事故を風化させないため、交差点一旦停止の徹底や不安全行為事象撲滅に向けた取り組みを継続します。
- ・ 事故、事象発生時に「速やかな報告」ができる風土醸成に取り組み、二次的事故の発生を防ぎます。
- ・ 新型訓練車を導入し、運転中の死角や軌跡を客観的に理解できる研修を実施します。
- ・ 貸切バス事業者安全性評価認定制度四ツ星獲得に向けた取り組みに着手します。
「新型安全運転訓練車両」 -
- ・別紙1
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- 〇乗務員に対する研修
乗務員に対する研修 対象社員 開催時期 教育及び研修の内容 R6年度実績
(人数)1 入社時研修( Ⅰ・Ⅱ) 新たに雇い入れた乗務員 適時 入社時において会社概要や企業理念、「事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」に基づいた新人乗務員に対する7項目ついての教育を目的とした研修 64名 2 乗務員新人研修 乗務員 適時 訓練車を使用した指導運転者による訓練後の習熟度を確認することを目的とした研修 48名 3 若年1年目運転研修 入社後概ね1年経過の乗務員 適時 訓練車を使用した基本動作等の重要性を再教育し、事故防止を目的とした研修 33名 4 若年2年目運転研修 入社後概ね2年経過の乗務員 適時 訓練車を使用した基本動作等の重要性を再教育し、事故防止を目的とした研修 22名 5 若年運転者研修 運転者に選任後3年目が経過する乗務員 概ね6月~9月 基本動作や安全確認、車内案内等の重要性を再教育し、事故防止を目的とした研修 11名 6 乗務員定期研修 全乗務員 毎週(火、木) 3年に1度、適性診断を受診させるとともに、訓練車を使用した基本動作や車両特性の再確認を目的とした研修 148名 7 指導・教導運転者研修 指導・教導運転者 7月 指導・教導運転者としての役割や心構え、新人乗務員に対する指導について留意事項等を理解することを目的とした研修 14名 8 シニア運転者研修 8/1現在で60歳、63歳、65歳以上の乗務員
(一部Web形式)概ね9月~12月 日常の健康管理、身体機能の低下に伴う交通事故の特徴的傾向について理解することを目的とした研修 48名 9 安全推進会議(動画配信) 全乗務員 年4回(各営業所) 社長からのメッセージや「事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」に基づいた乗務員に対する11項目についての安全講和を動画配信し、各営業所で指導、教育を行う会議 全乗務員 10 安全運転研修 運転操作の再確認を必要とする乗務員又は
旅客自動車運送事業運輸規則第38条2項1に
該当する乗務員適時 事故多発傾向にある乗務員に対して、発生事象の振り返りと今後の対策及び安全運行に対する心構え等の指導、または「事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」に基づいた事故惹起運転者に対する7項目についての教育を目的とした研修 該当者なし 11 安全運転の実技指導 新たに貸切に乗務する乗務員 適時 新たに一般貸切旅客自動車に乗務する初任運転者に対して行う、20時間の安全運転実技指導(添乗付き) 該当者なし -
「指導・教導運転者研修」
「シニア運転者研修」
「営業所安全推進会議」 -
- 〇貸切・都市間高速バス乗務員への教育
- ・ 安全推進会議
- 貸切、都市間高速バス乗務員を対象にドライブレコーダー映像を活用した事故防止教育及び高速・長距離運行特有のリスクの洗い出しを行うとともに、高速道路上での事故発生時や車両火災発生時の対応など、対処方法及び車両構造等について周知しました。
「貸切・都市間高速バス安全推進会議」- ・ 雪山走行訓練
- 貸切乗務員に対して、雪山を走行する際の適切な運転操作やタイヤチェーンの着脱訓練を実施しました。
「雪山走行訓練」- 〇運行管理者等に対する研修
運行管理者等に対する研修 対象社員 開催時期 研修の内容 R6年度実績
(人数)1 新任運行管理者研修 新任運行管理者 5月、7月、10月、 12月 新たに運行管理者として選任された社員を対象に運行管理者としての心構えや使命、業務における重要性の理解及び知識の習得を目的とした研修 4名 2 運行管理者研修 事故対応実務者研修 統括運行管理者及び運行管理者・運行管理補助者(一部Web形式) 6月 統括運行管理者及び運行管理者としての役割や心構え・乗務員への指導、教育を目的とした研修 事故発生時におけるお客様、相手方への初期対応や保険の基本、しくみ等について習得することを目的とした研修 9名
「新任運行管理者研修」
「運行管理者研修・事故対応実務者研修」- 〇主な訓練等
訓練等 対象社員 開催時期 訓練等の内容 R6年度実績
(人数)1 第25回安全運転・サービス競技会 各営業所から選抜された乗務員 9月 運転技術の向上や質の高い接客応対を習得し、お客様に安全安心を提供することを目的とした競技会を実施 9名 2 第6回全国JRバスグループ運転競技会 当社の運転競技会で社長賞を獲得した乗務員 12月 全国に展開するJRバスグループ間で相互に連携し、運転技術の研鑽とサービスの向上を図ることを目的とした競技会の実施 路線の部1名
高速の部1名3 第22回冬道走行訓練 乗務員(新人乗務員を対象) 1月 冬期間におけるアイスバーン路面や凸凹路面等、異常路面を想定したコースを作成し、急制動時の滑走や車両特性を体感させるなど冬期路面の運転操作や危険意識の向上を目的とした訓練の実施 39名
「第25回安全運転・サービス競技会」
「異常時対応訓練」
「第22回冬道走行訓練」 - (1)各営業所
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- ・ 4月、6月、11月に本社安全整備部が全営業所を対象に安全管理規程関係データファイル等の整備状況を中心に監査を実施し、適正であることを確認しました。
- ・ 4月、5月、7月、8月、11月、1月、2月に安全統括管理者が全営業所を対象に職場巡回を行い輸送の安全確保に向けた取り組みや点呼実施状況を確認し、運行管理者が法令に則り点呼などの業務を実施していることを確認しました。
- (2)本社安全主管部門
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- ・ 令和6年10月1日~10月15日の15日間で安全統括管理者の指示により監査部門が、運輸安全マネジメントの実施状況について監査を実施した結果、概ね適正であることを確認しました。
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(令和7年4月1日現在)
営業所 事業用自動車運転者数 事業用自動車数 運行管理者数 整備管理者数 乗合 貸切 乗合 貸切 補助者 小樽 14 10 5 1 手稲 118 83 9 1 琴似 204 122 10 10 2 1 厚別 141 92 3 8 2 1 北広島 58 34 7 1 様似 30 22 5 1 1 合計 565 363 13 44 5 6 (※運行委託している深川営業所を除く)
- 一般貸切旅客自動車運送事業者が公表すべき輸送の安全に関わる事項のうち、国が公表す ることとされている情報については、下記URLから国が公表する安全情報をご覧ください。
〇国土交通省ホームページ「貸切バス事業者の安全情報」
https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/bus/index.html - 氏名 仲塚 浩二
役職 取締役 安全整備部長 -
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